夜に外に出たあなたは
太陽のあたたかさを知らない
だからと言って
月の柔らかさを知っているわけではないけれど
 
冬に外に出たあなたは
たんぽぽもひまわりもトンボも知らない
だからと言って
ふわりと舞う雪を知っているわけではないけれど

哀しい出来事に目を伏せる事もない
その代わりに
「また明日ね」の約束もできない

でも 忘れないでね
あなたをずっと待っていた人たちがいた事
あなたは 天使なんかじゃなくて
彼と彼女の命と心の分身だったという事
 
忘れないでね
愛がいっぱい詰まっていた
子宮の記憶


 
 

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