日の落ちきった夏の夕暮れ
空にはピンク色の雲

薄暗い部屋にあなたと私
秘密にしなければならない事など
何一つないのに
隠れるようにソファの前に座って
体を寄せ合う

密着する肌に汗が滲み
「暑いね」って
顔を見合わせて笑った

それでも尚、互いに腕を回し
口唇を重ねたあなたと私

開けきった窓からは蝉の声
窓の外には夕風に揺れる向日葵

たんぽぽの咲く季節がやってきた
あの笑顔は
今 誰の隣りにあるんだろう




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